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夏の電気代が高い原因は窓?入ってくる熱の割合から考える

夏の電気代が高い原因は窓?入ってくる熱の割合から考える

毎年、夏になると電気代が跳ね上がる。エアコンの設定を上げても部屋がなかなか冷えず、結局つけっぱなしになってしまう——

この状態が続いているとき、原因はエアコンの側ではなく窓にあることがあります。冷房中に室内へ入ってくる熱がどこから来ているのか、公表されている試算から整理します。

作成者 吉川 貴裕(株式会社White Label Works 代表/屋号「窓リノ」) プロフィール

作成日 2026年8月28日 最終更新日 2026年8月28日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約8分

夏の電気代が高いのは、窓が原因なのですか?

冷房時に室内へ入る熱の約73%が窓など開口部からという試算があります。壁や屋根からも熱は入りますが、割合として最も大きいのは窓です。エアコンが冷やしても、その分だけ窓から熱が入り続けている状態が起きます。

冷房時に室内へ入る熱のうち窓など開口部が約73%を占めることを示す図 図1 冷房時に室内へ入る熱の割合 窓などの開口部 約73% その他(壁・屋根・床など) 残り 入ってくる量が大きい場所から手をつけると、効きが変わりやすくなります。 低断熱住宅のモデル試算。実際の割合は住宅ごとに異なります。 出典:日本サッシ協会 2025(窓リノ掲載・2026年8月確認)

穴の空いたバケツに水を足している状態

冷房は、部屋の熱を外に汲み出す仕組みです。汲み出す速さより入ってくる速さのほうが大きければ、いつまでも設定温度に届きません。設定温度を下げるという対処は、汲み出す速さを上げようとする動きです。一方、窓の対策は入ってくる速さそのものを減らします。どちらも有効ですが、電気代として跳ね返るのは前者のほうです。

つけっぱなしが悪いわけではない

こまめに消すよりつけっぱなしのほうが安いことがある、という話を聞いたことがあるかもしれません。これは立ち上がりに電力を多く使うためで、条件によっては成り立ちます。ただしこの議論は、部屋が設定温度に到達することを前提にしています。入ってくる熱が多くて到達しない部屋では、つけっぱなしにしても運転が緩まないままになります。使い方の工夫が効きにくいのは、この状態に入っているときです。

「エアコンが古いから」と決める前に

効きが悪いと感じたとき、まず疑われるのはエアコンです。たしかに機器の効率は年々上がっており、買い替えで消費電力が下がることはあります。ただし、買い替えたのに夕方だけは相変わらず暑い、というご相談も実際にあります。その場合、入ってくる熱の側が変わっていないと考えるほうが説明がつきます。

出典:冷房時の熱の割合は日本サッシ協会 2025(低断熱住宅のモデル試算・窓リノ掲載/2026年8月確認)。詳しくは7問でわかる夏の暑さ診断でも触れています。

どの窓から、どのくらい入ってくるのですか?

同じ家の中でも、窓の方位と大きさで入り方が大きく変わります。特に西向きの窓は、夏の夕方に太陽が低い角度から差し込むため、ひさしや軒では防ぎきれない時間帯が生まれます。

西向きと南向きの窓で夏の日射の入り方が異なることを対比して示す図 図2 方位ごとの日射の入り方 西向きの窓 南向きの窓 夕方に太陽が低い角度から差す ひさし・軒では防ぎにくい 長い時間当たり続ける 室温が上がったまま夜に入る 夏は太陽が高い位置 ひさし・軒で防げる時間がある 冬は日射を取り込める 季節で役割が変わる 全ての窓に同じ対策を入れるより、方位ごとに分けるほうが費用対効果は上がります。 出典:窓リノの施工事例および掲載データにもとづく整理(2026年8月時点)

今治市の西日対策で起きたこと

窓リノでは今治市で、夏の夕方の西日により室温が上がり、冷房費が増え、家具の日焼けも気になるというご相談をお受けしました。内窓の新設と遮熱ガラスへの交換を組み合わせたところ、赤外線と紫外線が抑えられ、冷房の効きが改善しました。ご家族からは次の言葉をいただいています。

「西日が怖くなくなりました!もっと早く施工すればよかった」

カーテンで防ぐことの限界

遮光カーテンを閉めれば日射は減ります。ただしカーテンはガラスの内側にあるため、日射はすでに室内に入ってから遮られています。カーテン自体が温まり、その熱が部屋に伝わります。ガラスの側で抑えるのと、入ってから抑えるのとでは、たどる経路が違うということです。今治市の事例で「カーテンを開けたまま過ごせるようになった」ことが変化として語られたのも、この経路の違いによるものです。

出典:窓リノ 施工事例「今治市|リビングの西日対策」および同ページ掲載のお客様の声(2026年8月確認)。効果の感じ方は住宅の条件や生活時間帯によって異なります。

2階が特に暑くなる場合

屋根からの熱が加わるため、2階は1階より条件が厳しくなります。それでも窓の影響が消えるわけではなく、西向きの窓がある2階の部屋は、屋根と窓の両方から熱を受けることになります。どちらが主かは現地で見ないと判断できませんが、窓のほうが手を入れやすく、効果を確かめやすいという実務的な事情はあります。

窓を変えると、光熱費はどのくらい動くのですか?

窓の断熱性能を上げることで、温暖地の戸建てで年間の光熱費が約2.2〜2.7万円抑えられるというモデル試算があります。幅で示されているのは、住宅の条件によって着地点が変わるためです。

窓の断熱性能向上により年間光熱費が約2.2万円から2.7万円抑えられるという試算の幅を示す図 図3 窓の断熱性能を上げたときの年間光熱費の目安 約2.2万円 約2.7万円 幅のどこに着地するかは、住宅の断熱性能・窓の面積と方位・在宅時間で変わります。 温暖地(6地域)の戸建て/冷暖房を合わせた年間のモデルケース。 出典:日本サッシ協会 2025(窓リノ掲載・2026年8月確認)

この数字は冷暖房を合わせた年間の値

注意したいのは、この試算が夏だけの数字ではないという点です。冷暖房を合わせた年間の目安として示されています。夏の電気代が気になって窓を見直した場合でも、効果は冬の暖房の側にも及びます。逆に言えば、夏だけを切り出して「いくら下がる」と示すことはできません。

我が家の条件で試算してみる

モデルケースの数字をそのまま自宅に当てはめることはできません。窓リノでは、条件を入力して冷房費を試算できるツールを公開しています。個人情報の入力は不要で、数分で終わります。感覚で語られがちな「電気代が高い」を数字に置き換える、最初の一歩として使ってみてください。

出典:年間光熱費の試算は日本サッシ協会 2025(窓リノ /simulation/ 掲載・2026年8月確認)。モデルケースの目安であり、効果は住宅条件により異なります。

我が家の夏の電気代は、窓が関係していますか?

当てはまる項目が多いほど、窓から入る熱が電気代に効いている可能性があります。下のチェックは診断ではなく、状況を言葉にするための整理です。当てはまった項目は、そのまま見てほしい場所として伝えられます。

夏の電気代セルフチェック(6項目)

当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個窓が主な原因になっている可能性は低い状態です。冷房の使い方の見直しから始めて差し支えありません。
2〜3個特定の部屋・時間帯に負担が集中しているようです。その部屋の窓の方位と仕様を確かめてみてください。
4〜6個窓から入る熱が電気代に効いている可能性があります。今治市の事例と近い状態です。現地で見てもらう価値があります。

順番をつけて、少しずつ確かめる

家じゅうの窓を一度に替える必要はありません。窓リノには窓断熱・一部屋断熱・まるごと断熱の3つのプランがあり、最も暑い部屋から始めて、翌年の夏に変化を確かめるという進め方もできます。一度で全部を決めきらないほうが、費用と効果の関係を自分の家で確かめながら進められます。

夏の電気代と窓について、よくいただくご質問は?

夏のご相談で多い質問をまとめました。いずれも当社の施工事例と掲載データにもとづく内容で、住宅の条件によって答えが変わる部分は、その旨を添えています。

エアコンを買い替えれば電気代は下がりますか?
機器の効率が上がれば消費電力は下がります。ただし入ってくる熱の量は変わらないため、運転時間が長い状態は残ります。効く場所が違うということです。

窓に貼るフィルムやすだれでは足りませんか?
日射をさえぎる効果はあります。ただしフィルムはガラスの性能そのものを変えるものではなく、すだれは日射のない時間帯の熱の出入りには関係しません。どこまで求めるかで選び方が変わります。

どの部屋から手をつければよいですか?
西向き・南西向きの大きな窓がある部屋から見ることが多いです。夕方に暑くなる部屋がはっきりしているなら、そこが優先候補になります。

冬にも効きますか?
窓の断熱は、夏に熱が入るのと冬に熱が逃げるのを同じ工事で扱えます。一度の工事が両方の季節に関わります。

工事にはどのくらいかかりますか?
窓の枚数と内容で変わります。窓リノは暮らしを止めないスピード施工を掲げており、ご不便が最小になる進め方をご提案します。日数は現地を見たうえでお伝えします。

チェックの結果は数字と並べて見る

当てはまる数が多くても、それだけでは工事の判断はできません。実際にどのくらいの負担がかかっているのかを数字で見て、その両方を並べたときに初めて優先順位がつきます。感覚と数字のどちらか一方だけでは、判断がぶれやすくなります。

夏の電気代を、どこから見直しますか?

最初に確かめたいのは、暑くなる部屋の窓がどの方位を向いているかです。次に、その窓のガラスが1枚か2枚か。この2つが分かれば、打てる手の見当がつきます。そのうえで冷房の負担を数字で見ておくと、優先順位をつけやすくなります。

冷房費のシミュレーションで、我が家の負担を数字にする

窓の断熱で光熱費がどのくらい動くのかを、条件を入れて試算できます。個人情報の入力は不要です。

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